
「人工芝の継ぎ目が目立つ」
これは、人工芝のよくある失敗の一つです。
せっかく本物そっくりの人工芝を購入したのに継ぎ目が目立ってしまうと見栄えが台無しになってしまいます。
特に広いスペースに敷く場合はロール状になった人工芝を複数使用するため、継ぎ目の仕上がりが全体の印象を大きく左右します。
また、DIYで人工芝を施工する方も多いですが、重要なポイントを知らずに進めてしまうと思った以上に継ぎ目が目立って後悔するケースも少なくありません。
この記事では、人工芝の継ぎ目を目立たなくするための施工方法などを解説しています。
人工芝の継ぎ目が目立つ主な原因
ここからは、人工芝の継ぎ目が目立つ原因を解説していきます。
まず、一般的に人工芝は「2 × 15m」程度の大きさで製造され、持ち運びや施工のしやすさを考慮してロール状で出荷されます。
そのため、庭や広いスペースに人工芝を敷く場合は、複数のロールを並べて接続(ジョイント)していく施工が基本となります。
人工芝の継ぎ目は、隣り合うロールの芝目の方向や高さが微妙に異なることが原因で目立つケースが多いです。
具体的には、次のような原因があげられます。
継ぎ目の処理が甘い

人工芝の継ぎ目の処理は、見栄えに大きく影響する重要な工程です。
この処理が甘いと、芝の間に段差ができたり、継ぎ目がまるで線のように目立ってしまうことがあります。
芝同士の隙間や重なりが生じないよう、ミリ単位での丁寧な調整が必要です。
U字ピンのみで固定している

人工芝の継ぎ目の施工方法は、仕上がりに大きく影響します。
その中でもU字ピンを使った固定は、施工コストを抑えられることから多くの業者が採用しています。
しかし、U字ピンのみで固定した場合、時間の経過とともに芝が浮いてきたり、ズレが生じたりして継ぎ目が目立つ原因になります。
弊社では、人工芝の継ぎ目にターポリンシート(ジョイントシート)と専用の接着剤(ボンド)を使用した施工方法をおすすめしています。
芝同士が自然になじむことで継ぎ目が目立ちにくく、耐久性にも優れています。
縫い目がズレている

人工芝の継ぎ目を合わせる際は、縫い目同士を正確に揃えることが重要です。
人工芝の裏側には、芝糸を基布に固定するためのミシン縫い目(ステッチ)が一定間隔で並んでおり、一般的なロール人工芝ではその間隔はおよそ5mm程度です。
施工時は、この等間隔の縫い目をきっちり合わせることで芝目の方向と密度がそろって、自然な仕上がりにできます。
逆に縫い目がズレた状態で施工した場合は、光の反射や色味に差が生じ、継ぎ目がはっきり見えてしまう原因になります。
転圧が足りない

人工芝の継ぎ目をボンドで接着するときは、転圧作業が重要になります。
人工芝用のボンドは完全に硬化するまでおよそ5時間かかり、ある程度硬くなるのにも2〜3時間必要です。
一度転圧してもしばらくすると浮き上がってくることから複数回に分けて根気強く行う必要があります。
もし、この転圧作業が不十分であれば、芝が浮いた状態で乾燥したり、地面から3cm程度浮いたまま硬化。
その結果、光の当たり方によって芝の色や影が不自然に見えてしまいます。
人工芝の施工方法ごとの継ぎ目の比較

人工芝の継ぎ目の固定方法には、2つの代表的な手法があります。
それぞれのメリットとデメリットは、次のとおりです。
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| U字ピンのみで固定 | ・施工が簡単 ・コストが安い ・DIYでも扱いやすい |
・継ぎ目が浮きやすい ・ピンが見える可能性 ・ケガのリスクも |
| ジョイントシート+接着剤で固定 | ・継ぎ目が目立たない ・耐久性が高い ・仕上がりがきれい |
・施工に手間がかかる ・材料費がやや高い |
U字ピンのみで固定が向いているケース
U字ピンのみで人工芝を固定する方法は、施工が簡単でコストを抑えられるメリットがあります。
そのため、できるだけ費用をかけずに人工芝を設置したい場合や、短期間だけ使用する仮設的なスペースでの施工には非常に向いています。
また、自分でDIYとして気軽に施工したいときにも適しており、特別な道具や技術がなくても取り組みやすいのが特徴です。
ベランダやイベント会場など見た目よりも手軽さを重視する場所では、十分に実用的な方法と言えるでしょう。
ジョイントシート+専用接着剤で固定が向いているケース
ジョイントシートと専用接着剤を使って人工芝を固定する方法は、継ぎ目を自然に仕上げ、長期間きれいな状態を保ちたい場合に最適です。
特に住宅の庭や商業施設など人目につく場所に人工芝を敷設する場合は、仕上がりの美しさが重視されるため、この方法が適しています。
また、子どもやペットが遊ぶスペースなど、安全性を優先したい場所にもおすすめです。
接着剤でしっかりと固定することで、芝の浮きやズレを防ぎ、ケガのリスクを軽減できます。
さらに、強風や雨などの影響を受けやすい屋外環境では、耐久性の高いこの施工方法を選ぶことでより安心して使用することができます。
人工芝の継ぎ目を目立たなくする商品の選び方・施工方法

人工芝の継ぎ目を目立たなくする商品の選び方・施工方法をご紹介します。
高密度の人工芝を選ぶ
人工芝の継ぎ目を目立たなくするには、芝糸が詰まった高密度タイプがおすすめです。
芝の本数(ステッチ数)が多い人工芝は下地が見えにくく、継ぎ目を覆い隠せるメリットがあります。
また、充填材を活用すれば施工後も芝が倒れにくくなり、シワのない綺麗な状態をキープすることが可能です。
関連記事:99%の業者が知らない?人工芝に必要不可欠な『充填材』とは?
芝糸の長い人工芝を選ぶ
人工芝の継ぎ目は、芝糸が長いほど隠れやすく、目立ちにくくなります。
市販品されている人工芝の芝糸の長さはおおよそ20〜50mmですが、おすすめは50mm前後です。
芝糸が長い分、多少の段差やズレがあっても自然に馴染みやすく、美しい仕上がりになります。
特にDIY初心者で人工芝の施工に自信がない場合は、長めの芝糸を選ぶようにしましょう。
ロール状の人工芝を選ぶ
広いスペースに人工芝を敷く場合は、ロール状の人工芝を選ぶのが基本です。
ロールタイプは一般的に「2 × 15m」程度で販売されており、大判であることから継ぎ目の数を減らせるのが最大のメリットです。
一方、ホームセンターなどで手軽に購入できる小さなパネル状の人工芝もあります。
DIY初心者でも軽くて扱いやすく簡単に施工できる利点はありますが、敷き詰める枚数が増える分だけ接合部が多くなって継ぎ目も目立ちやすくなるので注意が必要です。
もし、パネル状の人工芝を選ぶのであれば、少なくとも2mワイドの大判タイプを選ぶようにしましょう。
下地は平坦に整地・転圧する
人工芝をきれいに敷くためには、下地の整地と転圧が欠かせません。
地面に凹凸や柔らかい部分があると、人工芝が浮いたり、継ぎ目が浮き上がって線のように目立つ原因になります。
人工芝を敷く前に
- 雑草や石を取り除く
- 地面を平らにならしてから転圧し、硬く安定した下地を作る
- アンダーパッドを敷いて雑草対策と排水性を高める
といった作業を行うことで施工後に凹凸ができにくくなり、歩いたときの感触も安定します。
裏面からカッターで切る
人工芝をカットするときは、裏面からカッターで切ります。
これは、芝が生えている表面から切ってしまうとカッターの刃が芝に引っかかって切り口がガタつきやすくなってしまうからです。
ポイントは、
- 切れ味の良いカッターを使用する
- 裏面の織り目(ガイドライン)に沿ってカットする
- 一度に深く切ろうとせずに複数回に分けて切る
です。
また、人工芝に耳(製造時のつなぎ部分)がついている場合は、あらかじめカットしておきましょう。
まとめ
人工芝の継ぎ目は、仕上がりの見た目や自然さに直結する重要なポイントです。
どれだけ本物そっくりの人工芝を選んでも継ぎ目が目立つと全体の美観が損なわれてしまいます。
また、仕上がりの品質は施工方法だけでなく、業者によって大きく左右されます。
経験のある施工業者であれば、下地処理や芝目の調整、ジョイント処理を丁寧に行い、継ぎ目が目立たない自然な仕上がりにしてくれます。
人工芝の業者選びについては『人工芝の施工業者選びに失敗しない15のポイント』で詳しく解説しているので参考にしてください。