
「人工芝にコンクリートの上に敷ける?」
そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
人工芝と言えば、庭や空き地、校庭など土の上に敷くイメージが強いですが、実はコンクリートの上に敷くことも可能です。
無機質で殺風景になりがちなコンクリートの上に人工芝を敷けば、緑のある快適なスペースへと手軽に変えられます。
ただ、水はけや滑りやすさ、クッション性など注意すべきポイントもあります。
この記事では、人工芝をコンクリートの上に敷くメリットや手順・施工方法などをまとめています。
人工芝をコンクリートの上に敷くメリット
人工芝をコンクリートの上に敷くメリットは、次のとおりです。
緑の空間を手軽に作れる
コンクリートは、グレーで冷たく硬い印象を与えがちです。
人工芝を敷けば、ベランダ・屋上・玄関まわりなど、どんな場所でも自然な緑の雰囲気が加わり、景観が一変します。
空間の活用法が広がる

コンクリートのままでは活用しづらいスペースも人工芝で活用法が広がります。
例えば、
- 子どもやペットの遊び場にする
- 裸足でストレッチやヨガができるスペースにする
- テーブルや椅子を置いてプチキャンプ風にする
といった活用ができます。
アンダーパットを活用すれば、クッション性も向上して安全性も高まります。
設置と撤去が簡単にできる
人工芝は、期間限定のイベントでもおすすめです。
コンクリートの上に両面テープや重しで設置でき、イベント終了後は簡単に元に戻すことが可能。
穴を開ける必要がないことから原状回復が原則の賃貸の商業施設や公共スペースであっても導入しやすいです。
例えば、2021年5月28日〜29日に開催された「かながわMIRAIストリート」では、一般車道に人工芝を施工しました。
夜間は、道路として車が通るため、その日のイベントが終了したら撤去を行い、翌日再び施工を行いました。


関連記事:施工事例「横浜スタジアム前の公道一面がグリーンに」
人工芝をコンクリートの上に敷く手順・施工方法
人工芝をコンクリートの上に敷く手順・施工方法は、次の6ステップです。
1、下地(コンクリート面)の清掃・準備

まずは、下地(コンクリート面)の清掃・準備をします。
やるべきことは、次の3つです。
- 落ち葉・砂・ほこり・小石がある場合は、掃除機やホウキで除去する
- コンクリート面に油汚れやコケ・カビが油分がある場合は、中性洗剤やデッキブラシで洗浄する
- 表面にひび割れ、凹凸、欠けがある場合は、セメント補修材やモルタルで埋める
排水経路の確認も忘れずに
雨が降った後にコンクリートに水がたまらないように1〜2%の傾斜があるかチェックします。
水がどこに流れるかを確認して排水口周辺にゴミが溜まっていれば、念入りに掃除しておきましょう。
2、 排水処理用の下地材を設置(推奨)

コンクリートは水を通さないため、排水対策をおすすめします。
手順は、次のとおりです。
- 下地材を施工場所に合わせてカットしてから敷く
- 動かないように両面テープや重しで仮止めする
※下地材にはアンダーパット、排水マット、ゴム製パンチングマット、通気シートなどが用いられます。
下地材を推奨する理由
コンクリートは硬く、そのまま人工芝を敷いても十分なクッション性を得られません。
下地材を設置することでクッション性が生まれ、転倒したときの衝撃をやわらげることができます。
また、排水性を向上するので雨が降ったあとも乾きやすくなります。
3、人工芝の仮置き・裁断

芝の向き・継ぎ目・寸法を丁寧に調整し、見た目よく・ズレなく仕上げるための下準備を行います。
手順は、次のとおりです。
- 人工芝を大まかに広げて仮置きする
- 壁や柱、排水口など障害物に沿って、チャコペンやチョークでカットラインをマーキングする
- 裏面のバッキングシート(黒いゴム部分)に沿って、カーペットカッターやカッターで切断する
- 継ぎ目同士がピッタリ合うかを仮合わせで微調整する
ポイント
このステップでの丁寧な仮置きと裁断が、見た目の完成度と施工後のトラブル防止に大きく影響します。
次のステップにスムーズに進むためにも、焦らず慎重に作業しましょう。
4、人工芝の接合(ジョイント)処理

人工芝を複数枚使う場合、つなぎ目(ジョイント)の処理を丁寧に行うことが、美観・耐久性のカギになります。
手順は、次のとおりです。
- 人工芝の芝目の方向をそろえてつなぎ目の位置を確認する
- つなぎ目に不要な裏地(バッキング)や芝が重なっていないか確認して必要に応じてカットして調整する
- 継ぎ目の下にジョイントテープ(接着剤付きまたは接着剤併用タイプ)を敷く
- ジョイントテープに屋外用の接着剤を塗布して人工芝をゆっくりと貼り合わせて圧着する
- 上から見て、継ぎ目の段差・隙間・毛の乱れがないか確認する
よくある失敗例と対処法
- 継ぎ目が目立つ → 芝目を揃え、バッキング調整する
- 芝が浮いて段差になる → 接着剤をしっかり塗布・圧着する
- 芝が密集して盛り上がる → 芝列を1列切って間引く
5、人工芝の固定

人工芝をしっかり固定することで風によるめくれ・ズレ・よれを防ぎ、安全かつ美観を保つことができます。
コンクリート面では「ピン固定」ができないため、適切な方法を選ぶことが重要です。
| 屋外用両面テープ | 手軽・取り外しも可能。DIYや短期利用におすすめ |
|---|---|
| 屋外対応接着剤(変成シリコン系) | 強力な固定力。長期設置や強風対策に最適 |
| 重し(プランター・レンガなど) | 穴を開けたくない場所に。接着不要で安全性あり |
| L型アングル+ネジ固定(穴あけ必要) | 半永久的な固定が必要な場合に。賃貸不可 |
例えば、屋外用両面テープで固定するときの手順は、次のとおりです。
- 人工芝の端・角・中央にテープを貼る(等間隔に約30〜50cm間隔で)
- 一度芝を持ち上げてテープを貼り、再び芝を上から圧着する
- 端部は特に丁寧に押さえる
注意点
雨の日は、両面テープも接着剤も密着力が落ちることから避けます。
また、高温時は両面テープが剥がれやすくなるため、直射日光下での施工は避けたほうが良いでしょう。
6、仕上げ・整地

人工芝の施工が終わったら、見た目と機能性を高めるための仕上げ作業を行います。
この仕上げができていないと、「施工感が出て安っぽく見える」「歩くと違和感がある」などの問題が残ることもあります。
手順は、次のとおりです。
- 芝の毛並みを整える
- 継ぎ目の最終チェックする
- 切りくず・芝カスを掃除する
充填材の活用をおすすめ
人工芝をより長く綺麗な状態に保つなら充填材をおすすめします。
充填材により
- 人工芝の芝葉が倒れにくくなる
- 寒暖差で伸縮しても表面にシワができにくい
- 雨が降った後でも滑りにくい
といったメリットがあります。
人工芝をコンクリートの上に敷く際によくある質問
ここからは、人工芝をコンクリートの上に敷く際によくある質問(Q&A)をまとめています。
Q、コンクリートの上に直接人工芝を敷いても大丈夫ですか?
アンダーパットの併用をおすすめします。
コンクリートの上に直接敷いた場合は、雨水や結露、ペットの尿などが人工芝の裏面に溜まり、カビ・悪臭・めくれ・滑りが発生する可能性があります。
Q、コンクリートに穴を開けずに固定できますか?
はい。できます。
両面テープ、屋外用接着剤、重し(プランター・レンガなど)を使えば穴あけ不要でしっかり固定できます。
Q、排水が悪い場所でも人工芝は使えますか?
使えますが、排水対策が必要です。
勾配のないコンクリート面では、排水マット・透水性の高い人工芝・排水口の確保が必要です。
放置すると水たまり・ぬめり・芝の劣化につながります。
Q、ウレタン防水の塗り直しのときに撤去できますか?
はい。人工芝は必要に応じて撤去できます。
ただし、人工芝を接着剤で固定している場合は、剥がすときに破損する可能性が高いです。
そのため、ウレタン防水の塗り直しが直前に控えている場合、それまでは植栽などの物理的な重しで固定し、ウレタン防水の塗り直しのタイミングに合わせて人工芝を本格的にボンドで接着することをおすすめします。
まとめ
人工芝は、コンクリートの上に敷くことも可能です。
これによりベランダやバルコニー、屋上、駐車場、ガレージ、玄関アプローチなどに緑を取り入れて明るい雰囲気にできます。
ただし、人工芝をコンクリートの上に敷くだけでは、多少硬さが軽減されるだけです。
特に子どもやペットの遊び場にするのであれば、アンダーパッドも併用してクッション性を持たせたほうが良いでしょう。